「初まいり」と「あやつこ」について
| 日記
暖かくなり連休ということもあってか、金倉寺では「初まいり」の参拝がたくさんありました。
初まいりとは、ご縁のある寺社に詣り、赤ちゃんが無事に産まれた報告と御礼をするもの。
一般的には「初宮まいり」といいますが、金倉寺はお寺なので"宮"の字を外しています。
赤ちゃんというにはちょっと大きいですが、モデルとしてうちの子で失礼します m(_ _)m
さて、初まいりでは赤ちゃんの額に、文字を記します。
金倉寺では訶利帝母さまの種字を記した印をつきますが、これを「あやつこ」といいます。
このあやつこの歴史は古く、平安時代にまで遡るとか。
しかし、あやつこの歴史はさらに古いようで、「産」という字の成り立ちに表れています。
『成り立ちで知る漢字のおもしろ世界 人編』の「産」の項には、次のような説明があります。
子どもが生まれると、すぐさま邪霊にその命が穢されないように、早速そのひたい(厂)に魔除けの印(文)をつける。
そのことをあらわすのが「産」である。
このように「産」という漢字が成立した時代には、中国において、あやつこの風習があったということが分かります。
このことから、あやつこの風習も中国から輸入されたものであろうことが想像できます。
もともと日本では、「あやつこ」の印として、神聖なものを表す「×」を描いたそうです。
金倉寺で訶利帝母さまの種字の印をつくのも、同じ理由からです。
それが後に「犬」という字になり、さらに男の子は「大」、女の子は「小」と描くようになったとか。
犬、大小と描かれると、現在の私たちは「えっ!!」となりますよね (^_^;)
しかし、このように描く理由は、「あやつこ」という呼び名に秘密があるようです。
長くなりそうなので、続きは次回に書こうかと思います。