株式会社テリムクリって、どんな会社?
第二十六回 「株式会社テリムクリって、どんな会社?」
香川県丸亀市。中讃エリアの中心部ではありますが、あちこちに田園風景が残るのどかな町です。
ここに、県内ではまだ少ない最先端のビジネススタイルを取り入れた企業があります。
株式会社テリムクリは、ホームページの制作から保守管理、システムの開発、WEB広告まで手がけるいわゆるIT企業。実は、金倉寺のホームページもこちらにお願いしてるんです。
近年では、オフィス用機器でおなじみの大手メーカーや地元企業と共同開発した「kadapos(カダポス)」が話題に。香川大学で取り入れている広告表示プリンタシステムで、学生証をかざしてコピー機などを利用すると、裏面に広告が印刷される仕組み。学生さんにとっては、たとえば地元の商店街など有益な情報が届く上、コピー機を無料で利用できるというメリットもあります。また、サンポート高松に昨年新設されたフェリー・高速艇のダイヤを表示する電光掲示板。この開発にも、複数の企業が携わる中でデザイン部門を担当。空港をイメージしたスマートで分かりやすいデザインが評価されています。
なんだかすごくクリエイティブな仕事だし、優秀な社員さんがきっと何人も集まっているのだろう。そう思いますよね?
現在働いているのは営業兼ディレクター1名、デザイナー3名、ディレクター1名、システムエンジニア2名。確かに“優秀な社員”てところは合ってる。でも、事務所は代表取締役を務めるの牛尾隆さんのご自宅で、窓から周囲の緑が見える居心地のよい書斎。一般的な企業のように毎日出社しているスタッフはいません。
こちらでは、納期さえ守ればいつどこで働いてもOK。みなさんベテランで、社員というよりプロフェッショナルチームという感じです。
実は役員になっているもう1名は大阪で会社を経営されているそうで、基本的には社外の仕事も個々の自由意思です。なんてフリーダム!!
「たとえば9時5時の勤務中に良いアイデアが浮かぶとは限らないでしょ?業種的に長時間労働になりがちなので、できるだけストレスなく働きたくて」と牛尾さん。都市部ではこのスタイルを取り入れている企業も多いそうです。
打合せはその都度スカイプで。進行中の案件はクラウドで共有しているため、誰がどの仕事を担当しているか一目瞭然です。といっても、月に1度は高松市内にある共有オフィスで集まるなど、顔を合わせたコミュニケーションも大切にされています。
全てがPCとスマホで管理されているわけじゃないんだ…。なんだか安心すると同時に、意外と細かく手書きされたスケジュール帳にもちょっぴり親近感を持ちました。
実際、緊急時にすぐ確認できない、常駐の事務員がいないため経理も兼務するなどデメリットも。人材育成の面も含めて改善すべき面はたくさんあると言います。IT企業としてはゆったり仕事できている反面、経営者として苦悩を感じることも。
それでも、自分にはこの働き方が合っている。
平日は毎朝5時起きで始業。朝食は家族と一緒に取り、子どもたちを見送ります。そして再び作業に戻り、打合せ等があれば現地に出向きます。
アポがない日は早めに切り上げ、ジムで汗を流すことも。帰宅した子どもたちに「おかえり」と言える喜びや家族団らんの時間が持てる幸せは、今のビジネススタイルだからこそ得られるものです。
いろんな働き方があることを知り、みんなが自分に合う働き方を選べるようになればいいな。
「てりむくり(照り起くり)」は、お寺や老舗旅館の屋根などに見られる日本建築の形。左右の端が少し反り返っていて、中央はなだらかに盛り上がっています。それはまるで、むっくりと起き上がろうとしているかのよう。
株式会社テリムクリの仕事は、何かを始めたい人や事を起こしたい人に、讃岐の真ん中からITの技術とアイデアをお届けすること。その源は、自分らしく働く中で生まれる自分らしい時間にあるのかもしれません。
株式会社テリムクリ
http://www.terimukuri.com/
〒763-0081 香川県丸亀市
Tel. 0877-55-2836
info@terimukuri.com