地域を支えるヒーローたち vol.8
第二十八回 ~番外編~
地域を支えるヒーローたち vol.8
地元観光で出会った魅力的な人たちをご紹介する「まんなか。番外編」。
今回ご紹介する地域の“ヒーロー”は、自然素材を使ってユニークな動物たちを製作しているアーティストと、進化したワークスタイルを導入しているIT企業の社長。対極の世界にいる“ものづくり男子”のおふたりです。
遊び心を忘れないアート系ものづくり男子
gallery what's new? オーナー 岡山富男さん
善通寺市のギャラリーで動物たちとたわむれる、オーナー兼アーティストの岡山富男さん。いや、動物たちはご自身の作品で、決してたわむれているわけではないのですが。愛する作品たちに囲まれて、日々新しい作品と向き合っています。
元々作ることは好きだったけれど、芸術系でもデザイン系でもなかった学生時代。本当はその方面の高校に進学したかったのに、先生とけんかしちゃって断念したことはここだけの話です(笑)
それでも、何でも楽しむ性格で充実した学生生活を送り、卒業後は約40年、内装業で職人としての腕を磨くことになります。その間、仕事や旅行で海外にもよく行き、いろんな世界に触れることができたとか。また、お子さんのPTAがきっかけで学生時代に打ち込んでいたバレーボールが復活し、地元クラブの監督もされていました。
そんなすべての経験が、アーティスト岡山富男を生み出したんですね!「いやいや、自分は芸術家でもないし(動物の製作は)趣味の範囲だったから」、なんて謙遜する岡山さんですが、この完成度は趣味の範囲を超えています。でも、実は絵の方はめっぽう苦手。子どもの頃はキャンパスにきちんと収めるタイプだったそうです。どちらかといえば、紙からはみ出す勢いで描きそうなイメージだから意外!紙のように制限のない造形は、発想がどんどん広がるのだと教えてくれました。
「大切なのは感覚。と言ったらカッコイイけどね~実際は好き勝手やってるんですよ」とおっしゃるあたり、やはりアートの人だと思うのです。
仕事をする傍ら、製作に没頭すると徹夜もしちゃう。自分の背丈よりも大きなキリンは完成まで約3ヵ月もかかるけれど、「製作している時が一番楽しい!」と、少年のようなキラキラ&わくわくした笑顔を見せる岡山さん。うん、やっぱり“たわむれている”と言うのが正解かもしれませんね。
岡山富男さんの記事はこちら!
第二十五回「キリンのいるギャラリー」
実はアクティブなインテリ系ものづくり男子
株式会社テリムクリ 代表取締役社長 牛尾隆さん
いわば直行直帰の進化したスタイル。会社としての事務所を持たず、社員それぞれが好きな場所・時間帯で仕事をこなし、一つの案件を作り上げていく。IT業界でそんな“フリーダム”な会社を立ち上げた牛尾さんは、高校卒業後に広島の大学へ進学してUターン就職しました。当時はITという言葉がちょうど出始めたころ。高松でアウトドア商品のネット通販などを手がけるWEB制作会社に入ったのが始まりです。
それから独立するまで約15年、その間に結婚し新しい家族も誕生。お住まいの家は居住空間と仕事空間(書斎)がエントランスを介して分かれており、現在の働き方を視野に入れて新築したのだと教えてくれました。
書斎にぎっしりと並ぶ本を見るとインテリな印象を受けますが、同じ空間にロードバイクもあるんです。聞けばマラソンやトライアスロンにも挑戦しているアウトドア派。友人と地元フットサルチームを結成するほどスポーツも大好きで、チーム「プラセール」は全国大会に出場する実力を持っています。もちろん読書もよくされるそうで、本好きなところは小学6年生になる娘さんにも受け継がれているよう。
まさに文武両道な牛尾さん。仕事も趣味も忙しく充実されている中で、たとえば育児などはどうしても奥さま任せになっちゃいますよね? なぜかアラを探そうと(笑)試みるも、「家事も手伝ってくれるし息子のお世話もよくしてくれますよ」と奥さま。子どもたちの行事はもちろん、地元の獅子保存会に携わるなど地域活動にも積極的。文武両道の上にイクメンという調査結果になりました。
きっと獅子舞姿もカッコイイんだろうなと想像していると、「舞いは見て覚えるんですけど、感覚的なものがどうも苦手で。全然できません!(キリッ)」。これがアラになるかは微妙ですが(笑)、牛尾さんの理想的なワークライフバランスはぜひ参考にしたいものです。
牛尾隆さんの記事はこちら!
第二十六回「株式会社テリムクリって、どんな会社?」