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善通寺市から全国へ!麦の工場を見学
「善通寺市から全国へ!麦の工場を見学」
ちょうど善通寺市と三豊市との市境エリア。国道11号線沿いで、また、高速道路を走行中に、「高畑精麦」とかかれた白い工場を目にしたことはありませんか?
精麦ってなんだろう?
うどん大国の香川県で、そして田んぼが広がる田舎で育った私たちにとって、精米や製粉という言葉には馴染みがあるけれど…。
そこで決行しました。いざ、大人の工場見学!
「高畑精麦」の社長・高畑光宏さんにお願いして、精麦のこと、出荷後の加工食品のことについて学んできました。
まず、麦というのは小麦と大麦に大別されます(ライ麦などはまた別です)。
小麦にはグルテンという粘着性のある成分が含まれるため、うどんやパンなどの原料に。一方、大麦は麦茶やビールなど粘着性がないからこそ適した加工食品があり、日本では古くから利用されています。
こちらで扱うのは大麦の中でも六条大麦という種類で、そのうち皮が容易に剥がれる裸麦(はだかむぎ)といわれるタイプ。この裸麦の生産は、香川県が全国2位なんです。
麦穂が風にそよぐ姿には馴染みがあっても、精麦しているところを見るのは初めて。見学を前に流れを説明していただきながら、ワクワクした気持ちになりました。
さあ、いよいよ工場内へ!
専用の上着とキャップを身に付け、クリーンルームで殺菌してから入ります。
工程を簡単にまとめると…
原料(大麦)の搬入→2段階に渡る異物除去→原料を割らないように少しずつ荒削り→表面を研磨して形づくり→100~300℃の蒸気で硬化&殺菌→乾燥と冷却で水分コントロール→エアーやセンサーなどによる異物除去→出荷先に応じた品質チェック→万が一を避けるための最終異物除去→包装して完了!!
もちろん、実際にはもっと細かい工程があり、大変な手間と時間がかかっています。特に、何度も繰り返される異物除去。高品質で安心できる裸麦を、加工食品に合わせてオーダーメイドで提供する。それが「高畑精麦」のこだわりです。
精麦された裸麦は全国各地に出荷され、例えばお酒好きにはたまらない麦焼酎、健康食品として注目の麦ご飯、金山寺など全国的に有名な味噌となって、私たちの暮らしの中に溶け込んでいます。
創業は明治21年。当時は食料問屋として、米や雑穀を陸軍に納めていたそうです。
県内で100年以上の歴史を持つ企業は、そう多くはありません。また、全国に50社ほどの精麦業者がある中で5本の指に入る実力派です。
車窓からいつも目に入っていたこの工場で、全国に需要のある裸麦が作られている。なんだか誇らしい気持ちになりました。
そして何より印象に残っているのが、エアコンのない工場内で汗だくになって仕事をしている中、みなさんが「お疲れ様です!」「こんにちは!」と爽やかな挨拶をしてくれたこと。そんな社風も、大きな魅力なのだと思います。
「貧乏人は麦を食え」なんていわれていた時代もありました。でも、それだけ昔から身近にあり、暮らしに欠かせないものだったということ。その穀物が今、豊かな成分から再び注目を集めており、健康食品として話題となっていることを知ってますか?
実は、高畑精麦でも独自にその魅力を発信中なんです。詳しくは次回のお楽しみ♪
株式会社 高畑精麦
http://www.takabatake.co.jp/
〒765-0061 香川県善通寺市吉原町2392-1(本社)
Tel. 0877-62-2323
高畑さんの記事はこちら!
地域を支えるヒーローたち vol.7 株式会社高畑精麦 代表取締役社長 高畑光宏さん